アメリカファーストのトランプ大統領 貿易戦争拡大

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Trump President

世界の二大超大国であるアメリカと中国の貿易戦争が一段と過熱してきました。
また、トランプ大統領の矛先は中国に限定されず、欧州やカナダに対しても貿易戦争を吹っかけているというのが現状です。この記事では、現在アメリカが貿易戦争においてどのような状況にあるのか、ということについて具体的にご説明します。

アメリカ中心の貿易戦争は過熱するか!?各国の反応まとめ

米中貿易摩擦

かつてはアメリカの貿易相手国といえば、わが国日本が筆頭でしたが、現在では日本の割合は減少し、一方で中国がアメリカの貿易赤字の5割程度を占めるようになっています。

そのことにトランプ大統領が目を付けるのはある意味当然といえ、USTR(米通商代表部)は、懲罰的な関税として7月6日付で中国からの輸入品340億ドル相当に対して25%の関税を課すことが明らかになりました。

今後も幅広い中国製品に対して関税を課す方針を打ち出しており、この姿勢は中国当局を刺激したようです。

中国商務省は、アメリカの懲罰的な関税に対して強く反発するコメントを発表し、アメリカからの輸入品500億ドル相当に対して25%の関税を課すことを明らかにしました。

アメリカと中国の関係は、このようにどちらも一歩も引かない姿勢を見せていますが、こうした強気な姿勢に出られる背景としては、(日本と違い)国内市場が十分な大きさであることが挙げられます。

つまり、貿易戦争になっても国内の市場で十分経済が回るため、相手国との貿易は二の次にしても大丈夫である、ということです。

米欧貿易摩擦

米欧間でも貿易摩擦の緊張が高まっています。

貿易戦争に対して消極的だったコーン国家経済会議委員長が3月7日に辞任したことで、両国間に懸念が広まり、さらに5月31日にEUなどに対する鉄鋼・アルミニウムの輸入関税を引き上げることを決定しました。

また、その報復としてEUは米国からの輸入品に対して高い関税を課すという対抗措置を発表しています。ただ、EUは報復関税以外にもWTOへの提訴なども視野に入れている点が中国と異なる点です。

トランプ大統領は欧州の反発に対しても強硬姿勢を崩しておらず、もしも報復関税が課されるようであれば欧州車に対しても関税をかけると発言しています。

EUは、中国と比較して「公正で自由な貿易」というものに対してより強い自信やこだわりを持っているようです。

例えば、EUのユンケル欧州委員長は、現在の貿易摩擦の問題の核心は中国の過剰生産にあると指摘しています。

その他の貿易摩擦

アメリカが貿易戦争をしようとしているのは、中国やEUに限定されません。
例えば、隣国のカナダやメキシコに対しても鉄鋼・アルミニウムの輸入制限を課すことにしており、それに対して両国は報復関税を課すことを発表しました。

さらに、トランプ大統領はその報復関税に対する報復として6月1日に追加関税を課すことを発表しており、貿易戦争はさらに拡大しています。

一方で日米間に関しては、現状は貿易戦争といえる状況にはなっていませんが、日米間の通商交渉は良好とは言えず、例えば最近では日本の側からTPP復帰を持ちかけたものの拒絶されています。

また、日本は周知の通り「円安誘導」という批判を受けやすい状況にあり、この点をつつかれると日本にとっては窮地に追いやられるでしょう。

市場はすでに織り込み済み?

貿易戦争の懸念は、徐々に世界中に広がりつつありますが、市場としては急速なリスクオフになることなく、むしろ北朝鮮問題などの終息を材料にしてリスクオンに向かっているとすらいえる状況です。

ただ、あくまで現在のリスクオン相場はドル高主導だということや、主要国通貨のドルに対する上値の重さが気になるところです。

もしも市場が貿易戦争=強いアメリカの復活だと考えているならば、対日本円以外で米ドルを買ってみるのも戦略としては有効ではないかと思われます。

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