トランプ大統領がtwitterで勝利宣言!? 貿易戦争で米が持つ2つの選択肢

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

トランプ大統領の思惑通り? 貿易戦争激化で利下げ観測高まる

中国は今月13日、アメリカが中国からの輸入品2,000億ドル(約22兆2000億円)相当への関税率を10%から25%に引き上げたことへの報復措置として、6月1日から600億ドル(約6兆6000億円)相当のアメリカからの輸入品への関税率を最大25%に引き上げると発表しました。

トランプ大統領の思惑通り? 貿易戦争激化で利下げ観測高まる

対象となるのは、牛肉や羊肉、豚肉製品のほか、様々な野菜、フルーツジュースや調理用油、紅茶やコーヒーなど、5,000品目以上で、引き上げ率は5%から最大25%になります。

中国外務省の耿爽報道官は13日、北京での記者会見で「中国は国外からの圧力に決して屈しない」と述べましたが、対するトランプ大統領は、中国の報復関税について「たいしたことない」と述べるなど余裕の構えです。

トランプ大統領は、来月に大阪で開かれるG20サミットで中国の習近平国家主席と会談を行い、交渉の余地があることを示唆しましたが、ここまで強気に出られるのは、今後どのような展開になろうとも、自分が勝つ可能性が高いと思っているからに他なりません。

トランプ大統領にとって貿易戦争は好都合

トランプ大統領は14日、ツイッターに「中国は現在失いつつあり、また今後失うであろうビジネスの穴を埋めるため、いつものように国内のシステムに資金を供給し、恐らく金利を引き下げるだろう」と投稿しました。

また、「米金融当局がそれと『同等の措置』を講じれば、ゲームオーバーだ。われわれが勝利する!いずれにせよ、中国は取引を望んでいる!」と記しました。

つまり、トランプ大統領は「中国に対抗してFRBも利下げを行うべきだ」と圧力をかけているわけです。

FRBは、失業率が49年ぶりの低水準を記録するなど米経済成長は堅調で、景気が過熱すれば利上げに踏み切る可能性も捨てていません。

これに対して、トランプ大統領は過熱など構わず、景気をさらに良くするため利下げをしろというスタンスで、利下げ実現のためには多少の株価調整は構わないと思っています。

トランプ大統領としては、貿易戦争が激化すれば「利下げをしなければ景気が悪化するぞ」と利下げを正当化することができるため、貿易戦争の長期化はかえって好都合です。

一部では、「貿易戦争を利下げの口実に使っている」と批判されていますが、むしろトランプ大統領は「FRBに利下げさせるために制裁関税を引き上げた」のではないでしょうか。

どのシナリオでもトランプ大統領が勝つ?

今後、パウエル議長は難しい選択を迫られます。

トランプ大統領が2020年の大統領選で再選を目指す中で、もしFRBが利下げをせずに、貿易戦争の激化によって景気が悪化した場合、トランプ大統領は間違いなく責任をパウエル議長に押しつけるでしょう。

一方、利下げに踏み切って関税引き上げによる経済への打撃を和らげることに成功したとしても、トランプ大統領は「FRBに利下げを迫った自分の功績だ」とアピールし、FRBはトランプ大統領の利下げ圧力に屈したと市場に解釈されます。

貿易戦争が長引けば、米国も痛みを負うことになり、世界を巻き込んでリーマン・ショック級の経済不況に陥る可能性があります。

そうならないためにも、米中で対話を続け、どこかで関税を10%に戻す可能性もあると見ていますが、FRBが利下げしなければ、トランプ大統領は何の手段も講じず、景気悪化の責任をFRBに押しつけることも考えられます。

もし利下げした後に米中協議がまとまれば、米国株式市場は大きく上昇し、そこで大統領選となればトランプ大統領にとって最高のタイミングとなります。

今後どのようなシナリオになろうとも、トランプ大統領が圧倒的に有利な立場にいることだけは間違いありません。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す