パウエル議長解任も!? 株価暴落でトランプ大統領が強権人事発動か?

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12月22日、トランプ米大統領がパウエル連邦準備理事会(FRB)議長解任の可能性を非公式に議論していたことを関係筋が明らかにしました。

ムニューシン財務長官は22日夜、パウエル議長の件についてトランプ大統領と話をしたとツイートし、トランプ大統領は同氏に「FRBの政策には全面的に反対だが、自分がパウエル氏の解任案を出したことはない」と語り、報道を否定しました。

ブルームバーグによると、トランプ大統領の側近が「パウエル議長を解任すれば惨状を招く」とトランプ大統領を説得し、事態の沈静化を図っているようです。

解任が検討されるパウエル議長、トランプ大統領による仰天人事も?

株価下落にトランプ大統領が激怒

トランプ大統領が、かねてからパウエル議長の政策運営に不満を抱いていたことはよく知られていますが、19日の利上げの前にも「市場に敏感になれ。間違いを起こすな」と繰り返しFRBに圧力をかけていたことが明らかになっています。

結局FRBは、連邦公開市場委員会(FOMC)で今年4回目となる利上げを決め、来年も利上げを継続する方針を示しましたが、これに対しトランプ大統領は激怒していたと伝えられています。

たしかに、FRBによる19日の利上げ決定は、ここ最近の米国株式市場の下落に大きな影響を及ぼしたことは間違いありませんが、株式市場では、利上げそのものは織り込み済みで、それよりも来年の利上げペースの行方が焦点となっていました。

それに対して、パウエル議長が来年も利上げを継続する姿勢を示したことから、「利上げ停止を示唆するのでは?」と期待していた市場はさらに売り圧力を強めた格好になったため、トランプ大統領が激怒するのも無理はないかもしれません。

意外に高いFRB議長解任のハードル

そもそも利上げを好まないトランプ大統領が、これまで利上げを推し進めてきたパウエル議長を解任するというストーリーは、可能性としては十分考えられます。

しかし、大統領によるFRB理事解任までのハードルは意外に高く、簡単に解任できないようになっています。

連邦準備法は、「正当な理由」がある場合に限り大統領はFRB理事を解任することができると規定していますが、これは理事でもあるパウエル議長にも当てはまります。

連邦準備法では、「正当な理由」について定義されていませんが、少なくとも「独立機関のトップと大統領との間の政策不一致」は、この「正当な理由」にはなりません。

国務省など省庁の長官や、ホワイトハウスのスタッフなどに関しては、大統領の任意で更迭が可能であることが憲法第2条に盛り込まれています。

しかし独立機関は、米議会が法律の名の下で設立した機関であるため、米議会が定めた法律に則し職務を遂行している限り、その機関のトップを解任できない仕組みとなっています。

ムニューシン財務長官にも更迭の可能性が?

パウエル氏をFRB議長に指名したのはトランプ大統領自身ですが、トランプ大統領にパウエル氏を強く推薦したのはムニューシン財務長官だったことから、トランプ大統領はムニューシン財務長官にも不満を抱いていると報じられています。

関係者によると、トランプ大統領は「彼(パウエル氏)がそんなに良いのならば、なぜ株価下落が起こるのだ」とムニューシン財務長官を批判し、ムニューシン財務長官自身も更迭される可能性があると報じられています。

そんな中、市場関係者の間ではトランプ大統領による「仰天人事」が発動されるのではないかと話題になっています。

パウエル議長を「更迭」ではなく新たに財務長官に「鞍替え」させ、イエレン前FRB議長を再登板させる、というものです。

もともとトランプ大統領は、パウエル議長よりもイエレン前議長との折り合いがよかったといわれています。

トランプ大統領は、今年10月30日のNBC放送で、イエレン前議長は「魔法のつえがあったら債務をゼロにする」と語っており、そのうえで今のパウエルFRB体制は金融引き締めを過度に行うリスクがある、と警鐘を鳴らしていました。

イエレン前議長は利上げに慎重な「ハト派」として知られ、金融危機からの回復局面でも緩やかな引き締めにとどめて米国景気を持ち上げた実績があり、今の局面ではこれ以上望めないほどの適任者です。

これまで数々のサプライズを演出してきたトランプ大統領だけに、あっと驚く人事が発動される可能性は十分あるでしょう。

 

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